クレマチスガーデン内にあるヴァンジ彫刻庭園美術館では、イケムラレイコ『PIOON』展が開催中。

絵画、彫刻、ドローイング、そこに紡がれた詩(俳句と短歌）が添えられていて一気に引き込まれていきます。先入観や事前の知識なしに、知っていたのはただウサギがテーマということだけ。私の中ではウサギと聞いて少女性や愛らしさを連想していたのですが、まんまと打ち砕かれました。それは生と死、人と自然、そんな相反するもとを軽々と跳躍してみせるものの象徴ということ。

そしてウサギ観音（この2体のみ撮影可能）。3メートルを超えるその大きさに圧倒されつつも、その表情に釘付けにされてしまう。慈愛の表情、そして悲しみ憂いている表情の2体。こちらは震災の後に制作されたそう。

ヨーロッパを拠点に活躍する彼女の作品をじっくりと観るのは初めて。精神性の高い作品というか、ひたりと寄り添い心の奥底を掴まれてしまいました。現代アーティストではダントツに内藤礼さんが好きなのですが、それに通じるような何かを感じ取ったようです。。。

【イケムラレイコ PIOON 特設サイト】