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【ART / ARCHITECTURE】群馬県立館林美術館 /山中現展
2023年3月11日
群馬ではアントニン・レーモンド設計の音楽センターなどを見学できればと思っていたのですが、ちょうど卒業シーズンということで見学は不可とのこと。。それならと少し離れているものの、こちらも以前から伺ってみたかった群馬県立館林美術館に向かいました。
ここは白鳥の飛来で有名な多々良沼のある多々良沼公園内に2001年にできた美術で、広大な敷地の中に2階建ての建物とその前に芝生広場が広がっています。
駐車場からエントランスまで続く長いアプローチの脇には水が張られていて、第一印象は内と外との境界が曖昧で一体感があること。
室内に入りロビーから水面を見ると、まるで外にいるみたいな開放感!
この時開催中の展覧会は版画家の「山中現展」、ロビーのガラスにステンシルを貼るのは素敵ですね〜。
アプローチから見えたガラス張りの廊下を進んで企画展示室へ向かいます。
《今展覧会フライヤー・オモテ面》
画家・版画家の山中氏は現在も活躍中のアーティストで、初めて知る画家でしたが物語性のある木版画にすぐに没頭して見ることができました。
《今展覧会フライヤー・ウラ面》
この展覧会のきっかけとなったのは、数年前にコレクターの方から300点を超える作品が美術館へ寄贈されたからだそう。初期のものから新作まであったので、数十年に渡って1人の方を魅了し続けたことに作品の持つ力を感じました。
展示室は後半のひとつの章だけ撮影可能で、こうすると皆が"目で見てしっかり作品と対峙する"ことを主にしつつ"写真に収めて記録する"こともできて良いですね。
初めて知る作品でしたが、この淡い色合いとかたちが主になっている独特な静謐さに心を奪われました。
展示されているメインの作品は木版画。途中には使われている道具も飾られていて、どの道具でどんな線が生まれるのかを分かりやすく紹介していました。その他の彫刻技法であるエッチングやドライポイントに関しても詳しい説明があり、パッと見て分からない素人にはとても助かる展示でした。
絵画とは異なる魅力で、まるで物語を紡ぐような不思議に落ち着く作品なのです。
じっくり見て会場を後にして、ガラス張りの長い廊下を出たところ。長くなったのでこの先の常設展については分けて書きますね。