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【ART】群馬県立館林美術館/彫刻家のアトリエ
2023年3月12日
本館の先には趣の異なる一軒家、これが今回訪れた目的のひとつ「彫刻家のアトリエ」です。
その彫刻家というのがフランス近代彫刻を代表するアーティストのフランソワ・ポンポン、この美術館のコレクションの核となっています。
海外から輸入した古材を用いて建てられた外観は、ポンポンの故郷ブルターニュ地方の農家をイメージしたものだそう。
ちょうど一昨年この美術館で開催されていた「フランソワ・ポンポン〜動物を愛した彫刻家」展に行きたいと思っていたのですが、遠出が難しい時期だったので断念。それゆえいつか機会があれば常設展を見てみたいと思っていたのです。
内部は残された資料をもとに、オリジナルの資料やアンティーク品とともに再現されています。
タイルの床にレンガ壁、この雑多な雰囲気がいかにもアトリエ然とした印象です。特に正面の棚なんてたわんだ棚板の上に彼の貴重な動物彫刻が並んでいて、美術館に整然と並んだ姿よりも親しみやすく魅力が増しているように思います。
ちょうど昨年訪れた脇田美術館でもアトリエ山荘を見学したばかりなので、アトリエの雑多な雰囲気にも個性があって面白く感じました。
絵手紙や写真などのアトリエに残されていた資料はオリジナルとのことで、首をなが〜くしながらまじまじと眺めました。ロダンのもとで大理石の下彫り職人として腕を磨いていたポンポン、このフクロウも特徴を捉えかつ削ぎ落とした線が目を引きます。
綺麗にまとめるよりも、こんな雑多にディスプレイする方が難しくセンスが入りそう。。
そして本館前にある三日月型の建物では、ポンポンを含めた「近現代の彫刻」という常設展が行われていました。
正面のブロンズの豹のほか10作品ほどポンポンの彫刻も展示されていて、見応えたっぷり(内部は撮影禁止でした)。特に1点ずつ鋳造工房や工法などの詳細が記されているのでブロンズ像、大理石とぼんやり眺めるのではなくその違いを確かめることができるのが良かったです。