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【ART】東京都庭園美術館/フィンランド グラスアート展2
2023年7月 7日
一旦「二階広間」に出て、次の部屋「書庫」に入ると…
先ほどまで自然光の降り注ぐ部屋から一転し、「書庫」は遮光カーテンで遮られた真っ暗な空間。
《杏茸》はその名の通りフィンランドの森林に自生するラッパ型のキノコ。暗闇の中でスポットライトがあたり、キノコのひだが鮮やかに浮かび上がっています。
お次はアンリ・ラパンの内装設計による「殿下居間」。個性的な壁紙と同模様のカーテンの華やかな部屋には、
《フィヨルド》。こちらも背面の窓から降り注ぐ自然光によって、絵柄をはっきりと見ることができます。
落ち着いた「殿下寝室」、
パステルトーンの可愛らしい「妃殿下寝室」と、それぞれの部屋の雰囲気にあった作品が並びます。この部屋にぼんやりと佇んでいると、以前ここで見た内藤礼さんの個展がフラッシュバックしてきます。あの展覧会も本当に素敵だったなぁ。。
チェッカー模様の床がモダンな「ベランダ」を抜けて、
この館の照明の中で一番好きなシャンデリアの吊るされた「妃殿下居間」へ。ここにはタピオ・ヴィルッカラの《アートピース》を展示。
天高のある「北の間」は大きな窓の他に天窓もあり光が燦々と降り注ぎます。チーク材を浮作りにした贅沢な柱、タイルの色味もとても好み。。ここではティモ・サルパネヴァの作品がずらりと一列に並んでいます。
ショーケースがないので、角度を変えてまじまじと眺めることができます。
途中の廊下には大ぶりな作品。
《アーキペラゴ》外に見える庭の緑を背景に、ガラスの模様もはっきり。
新館に行く前の最後の部屋、一階の「小食堂」はローズウッドの寄木の床に杉の天井と、木材を多用した和テイストの部屋。
部屋のトーンにあった《リーベル・ムンディ》はしっくりと馴染んでいました。
そして新館へ向かいます。
オイヴァ・トイッカの作品、そしてフィンランド・グラスアートの今を展示。
《フローラ、ユニークピース》この部屋で展示は終了。前回の展覧会と同じ作品群でしたが、見る場所が異なることによって作品をより身近に感じることができました。
庭に出て先に見終わっていたサリュオーナーと合流。
作品を身近に感じた理由は、美術館といっても元々邸宅だった建物だからでしょうね。何の隔たりもなく触れ合う距離に置かれていたり、自然光の中であったり。同様の美術館として閉館してしまった原美術館を思い出します。あの場所は本当に特別で、とりわけ好きな美術館でした。。
以前こちらでインスタレーション中心の個展を開いたボルタンスキーが展示の難しさをインタビューで話していたと記憶しているのですが、建物自体がアートゆえにどう展示するかのキュレーションは本当に大変だったかと思います。だからこそこの様にマッチすると作品の魅力がより増して見える記憶に残る展覧会になるのでしょうね。