美術館を後にするのが予想よりも遅くなったので、近くで遅めのランチをしようと検索…すると徒歩圏内に素敵な蕎麦屋さんを発見し急いで向かいました。

銀座8丁目という銀座の中心地から離れた汐留や築地寄りのエリアで、近くには新橋演舞場や料亭が見える落ち着いた風情です。お昼時を過ぎてるとはいえ行列覚悟でしたが、麻の暖簾をくぐって中に入るとちょうど空いたカウンター席に座ることができました〜。

4人並びのカウンター席は目の前が厨房の特等席、店主とホールの方2名が気持ちいいほどにテキパキと働いています。

素敵なメニューブックを眺めてオーダー。

調理は店主1人で行うということで出てくるまでに少し時間がかかる旨も案内されましたが、厨房の様子を眺めているとすぐに時間が経つので問題なし。店主が天ぷらを揚げ始めると、お二方がまな板を出し皿を用意し…と先を見通して流れるような仕事ぶりが見事でした。

オーダーした「夏野菜天せいろ」より、まずは天ぷらが到着。

オクラ、シシトウ、ミョウガ、アスパラガス、プチトマト、ズッキーニ、ナス、新生姜と、多種多様な野菜！薄い衣を纏ったそれらを塩をつけていただくと、サクッと小気味良い食感に顔がほころびます。

あとで名人のいる「天ぷら近藤」で修行を積まれたということを知り、どうりで普通ではないほど美味しいわけだと納得。

蕎麦猪口などは骨董か、先ほどの天ぷらが盛られているのは作家ものの新しいもののようで、器や盆などの組み合わせのセンスも素敵ですね。

そしてやってきた蕎麦は茨城県山方産と北海道摩周産を合わせた十割。

エッジの効いた端正な蕎麦は細めで、甘さの抑えた私好みの蕎麦つゆにちょっと潜らせていただきます！

最後に出てくる蕎麦湯はどろりと濃いめで、猪口についでつゆを楽しみました。まだまだ知らない美味しい蕎麦屋がたくさんあるのだと、新しいお店との出会いに感謝したのでした。