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【大磯さんぽ / LUNCH】拙宅
2024年9月13日
そして時間になり今朝方予約をした「拙宅」へ。ここは今年6月にオープンした和食店で、湯河原惣湯で料理長をされていた方が独立したと聞き、予定のない休みの日に思い立って電話をしたのでした。
湯河原惣湯は湯河原にある日帰り温泉施設で、昼食と本を楽しみに何度となく伺っていたお気に入りの場所でした。趣のある日本家屋で、まるで親戚のお宅のような心持ちでドアを開けます。
靴を脱いで入ると中は板の間で、テーブル8席とキッチン前のカウンターが4席がゆったりと配されています。平日でも予約でほぼ埋まる人気ぶりで、私たちは当日問合せでギリギリカウンター席に入ることができました〜。
月替わりの昼食メニューがひとつ、薄くモダンな敷盆のセンスに料理への期待も膨らみます(あとで調べるとこの敷盆はハタノワタルさんの作品だそうで、私の知る器屋さんでも個展をしているそう)。ご夫婦で営むお店ということでご主人はカウンター前の厨房でキビキビと、奥さまが接客とデザートの担当なのだそう。
まずドリンク、この日は珍しくノンアルコールワイン「OPIAスパークリング」をチョイス。〜白い花の香り、緑のりんごとなしの爽やかな香りに柑橘類の果物とバターのニュアンスが調和〜の説明通り甘さ不使用のすっきり爽やかな味わいです。
そしてやってきました「前菜プレート」〜レンコン餅、南瓜枝豆和え物、焼き茄子胡麻味噌がけ、きのこみょうがマリネ〜。盛られた白磁の皿は砥部焼の池本惣一さんの作品、リムがあり盛りやすそうです。
もっちり食感のレンコン餅はレンコンチップの帽子をかぶっていて、滋味深い味わいは初めて惣湯でいただいた時に感じたのと同じく、丁寧な下処理で素材を大切にしている素直な味わい。
きのこみょうがマリネなんて、ごくシンプルなものなのに家では真似できないと思わせるもの。あぁ美味しい。。
「主菜」〜太刀魚あられ揚げ梅肉餡。その日漁港で獲れた魚を使うためなのか他のテーブルとは魚の種類が異なりました。
こまかく砕いたあられのクリスピーさと、身のふんわりとした食感のコントラストが絶妙。梅肉餡は酸味も程よく、これまた料理センス抜群というか味覚が鋭いのだなぁと店主の作り出す味わいに唸ります。。
「ご飯」〜鯖オクラご飯、空芯菜海苔赤だし、香の物。
ご飯の上にはオクラと焼き鯖を細かく切ったもので、大葉など薬味も入っているため厳しい残暑にぴったりな味わいです。
そして追加でお願いした「デザート」〜無花果の冷たいお汁粉。この中国茶器のような蓋腕は田中直純さんの作、蓋ものは中を想像してワクワクしますね。
白餡といちじくのコンポートを合わせたものはプチプチと爽やかで、中にはふっくら白玉と煮豆が入っています。
まるで体の調整をしてくれたような、体中においしさが染み渡るような献立。そして新しい器との出会いで作家さんの個展に伺いたくなったりと、新しい出会いもあったり。。また季節を変えて必ず伺おうと思います!