1966年 Illum Wikkelsoのデザインによる、デンマーク・アイラーセン社製の3人掛ソファ。チーク無垢材を贅沢に用いたフレームに、雰囲気あるブラックレザーが組み合わされ、シックで落ち着いた佇まいです。そんな中でもまず目を奪われるのは、アームの彫刻的な3次元曲線。スッと肘を掛けることのできる絶妙なラインで、見た目の美しさはもちろんのこと座り心地も考えられたデザインです。これは1895年に馬車の製造より始まった老舗のアイラーセン社らしく、培われた匠な技術を如何なく発揮しています。
背面から見るとチーク無垢材のフレームが主役に変わり、また異なる印象を与えてくれます。そして前後の脚部がともに内側に向かう構造も特筆すべき特徴で、床と脚先の設置面を少なくすることで当時流行した浮遊感のあるデザインに仕上げられています。経年変化によって味わいの増したフレームは、密度の高いヴィンテージらしい深い味わいを感じることと思います。
クッションに用いられたブラックレザーはオリジナルの状態が良かったため、内部ウレタンを新しいものに交換して心地よい座り心地を復活させました。木部と合わせて美しく経年変化したレザーは、ヒビ割れもなくしっとりとした上質な触り心地です。
フレームすべてを丁寧に研磨(サンディング)した後に再塗装を施しました。目立ったキズもなく非常に綺麗な状態です。座面のブラックレザーはレザー専用の洗浄、そしてクリームにて油分を補給しております。詳しくは画像にてご確認ください。