1950年代Niels O. Mollerのデザインによる、デンマークJ.L.Moller製のヴィンテージ エレベーターテーブルmodel32。
天板はチーク材のダイナミックな木目が目に飛び込んでくる広々としたサイズ感です。またエッジは日本では筆返しと呼ばれる僅かに立ち上がる技法が用いられ、利便性はもとより美しい端処理を感じていただけます。
特徴は通称”エレベーターテーブル”と言われるその名前からもわかる通り、天板を昇降できるユニークなギミック。天板を14cmほど上げることで、テーブルとしての用途が格段に上がります。そして天板を上げた時に露出する脚部の木口からは目の詰まった厚みのある上質なチーク無垢材の素材感をお楽しみいただけます。
デザイナーのMøllerは1944年に自身のデザインした家具を製造する小さな工房J.L. Møllers Møbelfabrikを設立し、繊細かつ上質な家具を生み出していきました。その後工房が大きくなっても伝統や職人の熟練した技術による手仕事を大切に受け継ぐことを第一に考えた家具作りを続けています。
またこちらは当時コペンハーゲンにある老舗インテリアショップIllums bologhusにて、フィン・ユールやオーレ・ヴァンシャーなど多くのデザイナーの家具と合わせてセレクトされ販売しておりました(修復時に剥がれてしまいましたが、天板裏面に古いラベルが残っておりました)。
3人掛けソファの前に置いてもゆったりと使うことのできるサイズ感です。通常は珈琲とケーキを楽しむほどの高さ、天板を上げることでちょっとした食事やソファに座りながらの簡単なパソコン作業や書き物もし易い高さになります。「もう少し高かったらよかったのに…」なんて声に応えたかのような、1台で2つの用途に対応する利便性のよいテーブルです。
全体を丁寧に研磨(サンディング)をして小キズや輪ジミを取り除き、その後に再塗装を行い、自然な艶の良い雰囲気に仕上がりました。多少の水濡れにも問題のない塗装を施しております。全体としてとても綺麗な状態です。詳しくは画像にてご確認ください。