スウェーデン・ダーラナ地方で生まれた伝統手工芸品、アンティークのバスケット・スポンコリSpånkorg(Spånkoffert)。
北欧のパイン材を職人がナイフで薄く削いで作ったへぎ板(=spån)を編んだバスケットで、こちらはドーム型の蓋と取っ手までついたトランク型(=koffert)の特大サイズです。
内側を確認するとフレームは木枠を用いた頑丈な作りで、蓋側面や底部分にも確りとした木材が用いられています。そのフレームに合わせてへぎ板がアーガイル・チェックのように斜めに編まれており、よくあるチェック柄とはまた異なるデザイン性に魅力を感じます。外側にはエッジにラタンを這わせて補強を行い、両サイドにはアイアンのハンドルが取り付けられ、持ち運べるようになっています。
木部側面にはアンティークの歴史を物語るシール跡が残ります。このサイズのトランクは元々衣類などを運ぶ貨物用に使われていたそうで、シールにはスウェーデンの地名の一部のような文字も見られました。
古い時代のもののようで深い色味へと経年変化した木肌からは、木の繊維を壊さずにナイフで薄く削いでいった職人の手仕事を感じます。新品の白みの強いのものとは同じ樹種と思えないほどに味わい深いものです。
ブランケットを収納したり、おもちゃなど散らかりがちな日々使うものをサッと入れるだけで、雰囲気よく生活感を消してくれます。非常時のペットボトルの水やグローサリーのストック入れなどにもお勧めです。また古いものが気になる方は内部にクリアーボックスを入れて使用しても良さそうです。それぞれのご家庭にあった様々な使い方が思い浮かびます。置くだけで絵になるインテリアとしていかがでしょうか。
丁寧にクリーニングを施しまして全体的に良好な状態を保っております。全体的に経年感や板のワレなどが見られますが、アンティークの味わいとしてお楽しみいただける方におすすめです。クリーニング時には丸洗いも行っております。そのほか細部の状態などは、画像をご参照ください。