暦に関係のない私たちは、今回の3連休もしっかり仕事。せめて休日気分を味わおうと、都立大学駅前にあるbistro nidへランチに行ってきました。

前日晩にふと思い立って予約の電話を入れたのですが、1Fカウンターの最後の席に滑り込みで入ることができました。食事中に何組も断られていたので、ギリギリでも席が取れてよかった。。ドライフラワーが天井から吊り下がり、木を多用した明るい店内です。

こちらは緊急事態宣言中にテイクアウトのお弁当を何度かいただき、いつか店内でもいただきたいと思っていたので、念願かなっての訪問です!1Fのカウンターはくの字になっていて、短手方向は私たち2人のみのゆったり席。目の前は遮るもののないオープンキッチンなので、まるでシェフズテーブルのよう！とワクワク。待っている間はテキパキかつ美しい所作に釘付けになっていました。

ランチはサラダとメインを選べるメニューのみ。まず「春菊と紫キャベツのサラダ」がやってきました。席からは作る工程が見えるのですが、器に盛るときの手さばきや花びらを散らすときの細やかさなど、まるで絵を描いているよう。

食用花として定番の菊の花のほかに、なんとマリーゴールドも。ビネガーはごく薄く、ふわりと春菊の香りが口いっぱいに広がります。目でも楽しめて口に入れてもニンマリと、これは美味しい。

パンは竹かごに入っていたりと、器は和を感じるものが多く感じました。

メインは肉・魚料理より1つをチョイスということで、2人で各1皿づつ頼むことに。まず魚料理の「寒鰆のフリット」。人目見て鰆の暑さに驚き！衣にはサフラン少々、ビールでのばしてカラリと上がっています。上には甘みのある花にらのブーケ、下には食感の楽しいキヌアが敷かれています。

ソースはタプナードとすっきりとした味わい。シェフは「BENOIT」や「LUGDUNUM Bouchon Lyonnais」などで修行されたというので、本格フレンチがベースとなっているのですが、タプナードに山葵が入っていたり発酵トマトをセミドライにしたものを加えていたりと、オリジナリティある味わいが素敵です。　

もう一皿の肉料理は「越後豚のロティ」、途中でお皿ごと交換していただきます。付け合わせは紫にんじんとジャガイモをギュッと味わいを凝縮させて、それにフリルレタス(でしょうか？)は乾燥してあるのかフワパリッと新食感。まるでノルディック・キュイジーヌのような一皿です。

越後豚は中心がロゼと絶妙な火の入れ加減、下に敷かれたバターナッツ南瓜のねっとりと甘味あるペーストをつけていただくのですが、手前添えられた黒ニンニクなどなどのペーストをプラスするとまた異なる味わいに変化します。そして面白いのはベースにぱらりと見える茶色のチップ、これは何とゴボウをチップにしたそうで、さらにふくよかな味わいに変化していきます。

奥に座っているご夫婦は何かの記念日でしょうか、グラス傾けながらコース料理を楽しんでいました。自然派ワインの取り扱いも多いようで、私たちが食事をいただいている間にもグラスワインやオリジナリティあふれるカクテル(よもぎや甘酒を使ったものなど)が次々と作られて2階へ運ばれていきます。

そんな中で私たちは食後に「オニバスコーヒー」を1杯づつと、

「和栗モンブラン 青カビアイス」をシェア。これがまた新しい食材のマリアージュで、渋皮ごとペーストにして生クリームと合わせたやわらかな栗ペーストの下には、ゴルゴンゾーラのアイスクリームと黒糖クランブルが。塩気とコクが栗の味わいに寄り添った一品。ゴルゴンゾーラは上から削ったものもふりかけられているので、香りが生きています。

一時間少々の寛ぎ時間の後はパッと切り替えて午後の仕事へ。今週はコンテナの荷受けがあったので、書類作成や倉庫の片付けなどにバタバタと追われる日々が続きました。。これでひと段落するので、滞りがちだった家具の修復も通常運転になる予定です。完成したものよりウェブストアに掲載しますので、お暇な時に覗きにきていただけましたら幸いです！

【bistro nid（ビストロ ニド）】東京都目黒区八雲1-5-2