hanauta
【ART】東京都美術館/マティス展
2023年6月30日
朝からシトシトと雨が降り続く梅雨らしい休日、数ヶ月ぶりの上野公園にやってきました。
お目当ては東京都美術館で開催されているマティス展。あちこちの企画展で観る機会の多いマティスですが、大回顧展はなんと20年ぶりなのだそう。
ということで会場は平日の雨天といえどもかなりの人出でしたが、事前予約チケットは時間枠の指定があるのでそこまで一気に押し寄せることはなかったようです(オープンすぐは避けましたが)。
《今展覧会フライヤー・オモテ面》
《今展覧会フライヤー・ウラ面》
今回は回顧展ということで初期から晩年までの作品を網羅、その主となっていたのがパリのポンピドゥー・センターからやってきたものでした(3フロアからなる会場の真ん中の1フロアが撮影可能)。
主要な作品はフランス国外のパトロンによって所有されているので、ポンピドゥー所有の作品群はどんなものだろうと思ったら彼が最後まで手放さなかったものというから驚き。それこそシニャックの影響を受けた点描作品からフォービズム、キュビズムと20世紀アートの最先端を紡いでいく作品たち、初めて観る2m近いブロンズ彫刻の連作や…
こんな雰囲気ある自画像のドローイングまで。画集では決して分からない線のタッチをまじまじと観察できるのが嬉しい。。
今回来ていた作品の中でいちばんお気に入りだった作品。右側にはこの絵を習作が飾られており、モデルの目が開いていたりと完成までの変遷が見えたのも面白かったです。
ニースからヴァンスへ、最晩年は同じ南仏でも山間に行ったところへアトリエを移します。
アトリエシリーズの最後の大作というのも、彼が最後まで手元に置いた作品だからでしょうか。
大病を患い絵筆も握れなくなったマティスが行き着いたのは切り紙絵。最後のフロアでは版画シリーズのJAZZやドローイングなどを中心に展示。余計なものを削ぎ落とした単純な線と色彩のみで伝えた作品が飾られ、最初のフロアからの彼のアーティストとしての道のりを深く考えたのでした。
展覧会最後の章はロザリオ礼拝堂について。最晩年の彼が手がけた建築、装飾、壁画、典礼用の衣装など、総合芸術とも言えるプロジェクトについてを紹介。会場内の撮影はできなかったので、以前一人旅で訪れた際の写真を。とても小さな礼拝堂でしたが、切り紙絵JAZZを応用したようなステンドグラスから降り注ぐ光や、白い壁に描かれたイエスなど、その場にただただ立ち尽くしたのを思い出します。
こちらがマティスが最晩年を過ごしたヴァンス。鷲の巣村とよばれる岩山の頂上にある美しい村でした。
今回は1人で訪れたのでいつも以上にゆっくりと鑑賞することができ、見終わることにはぐったり。。
空もやや明るく雨も一時止んでいたので、遅めのお昼へと向かいます。
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